標記の見出しで「開業率」増加の報道がありました。(東京新聞4月20日) 「開業率」は毎年中小企業庁がまとめる「中小企業白書」で公表されており 「2020年度分が、5.1%と前年度から上昇に転じることが分かった」という。 (前年度比20%増、事業所数では10万超)自治体の助成制度や融資が 受けやすくなっている等が追い風になっているようです。 当コラムでは以前より独立、開業をお勧めしていたのでこの傾向はご同慶の至りです。 開業に踏み切られた皆様のご成功をお祈りする次第です。 一方、気になる報道もありました。「『就活』長期化拍車か」(東京新聞4月21日) の見出しで、大学3年夏休みの「インターン情報」を採用で使えるようになった、 つまりほぼそこで堂々と有望株を囲い込んでしまうことを国が追認した格好だと言うのです。 また、同記事によれば学生は2年生のうちにインターンの情報収集や準備に追われるなど、 就活の長期化で学業に身が入らなくなるだろうとも言います。 その背景にはルールに縛られない外資系企業に早々と優秀な学生を持っていかれる 焦燥感があると言われ、他方中小企業は早々と学生を囲い込む態勢は無く 「採用したくなる子は大手が取ってしまう」と嘆いているという構図がありそうです。 また、以前から指摘されているのは新卒採用社員の定着率の悪さです。 3年以内の退職が多いと聞きます。大学入学早々から学業に身が入らない程 前のめりに就活したのに、何があったのでしょうか? 詳細綿密なリサーチが必要な現象だと考えます。 もし私が就活するならじっくりと中小企業の中から総合的に自分と 相性の良い会社を探して行きます。 「寄らば大樹」的な考えも見直すべきでしょう。 昨今の円高の要因の一つに、 「日本企業は既に投資したくなるような魅力を失っている」説があります。 日本の学生が大樹と信じる「大企業」は世界が仰ぎ見、憧れる「大樹」でしょうか? 世界が評価する伸びしろのある中小企業はないのでしょうか? 考えるべきことではないかと思います。 身を寄せるべき企業がなければ起業も選択肢として考慮してもいいのではないでしょうか。 報道によると今日本は起業に追い風が吹いているようですから 就活しない起業学生が増加する事を夢見ております。