「治療について」

5月雑記

「魚を与えるな。魚の釣り方を教えよ」と昔聞きました。

魚とは金(かね)の事で、金儲けのコツさえ会得すれば

人から金を恵んでもらわなくてもいい。

つまり自立出来ると教わりました。これは治療でも同様の事が言えます。

昔、治療法は自分の大事な「飯のタネ」との意識が強く、

秘密にするのが当たり前でしたが、

「操体法」にはどんどんその知識を共有して皆健康になっていこう

という考えがあります。

この考え方の違いから、業界の大先輩と疎遠になってしまい

残念な思いをしたこともありましたが健康的に自立を勧める

治療スタイルを貫いてきてよかったと今しみじみ思います。

現在ほとんどの方は体調の維持管理が目的で来院されていますが

皆さん初めは腰や膝、首等の痛み治療がスタートでした。

永く通院していると聞いて「よっぽど治りがわるいんだな」と

評した人がいたそうですが、症状の改善が見込めない所に

自費で漫然と通い続ける人はいません。

世の中はもっとドライです。

治せなければさっさと見切りをつけられます。

ある方は「ここへ来ていると昔のひどい痛みがでないんだよね」と

しみじみ仰っていました。

また、別の方は「痛くてもここに来ると3日目に良くなるんだ」と

仰いましたが、多少複雑な気持ちでした。

しかしこれも信頼されている証と有難く受け止めさせていただきました。

まだ若かった頃ある先生に

「一回で治すってのはあまり良い事じゃないんだよ」

と言われたことがありました。

治療の精度を上げようと頑張っていた時期で、

しかもその先生が一発でスパッと治せる方だったのでビックリもし、

心に深く残りました。

ひょっとしたら常にホームランを期待されているバッターのような

お気持ちだったのかもしれません。

私の個人的な考えですが、一回で治るのを「宝くじ型」

何回か治療して治すのを「年金型」と呼んでいます。

もちろん当院は「年金型」治療を行っています。

こつこつと積み立てた「体の為に良い事」がそのあとの長い人生の

助けになっていくというのがその神髄です。

「こつこつ積み立てる方法」を皆様と模索する毎日こそ

私にとっての「治療」であり生き甲斐なのです。

 

茨城県ひたちなか市のマッサージ・鍼灸治療 奈良操体療院

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諦めずにぜひ一度、ご相談下さい。