「能力の限界」

これからお話しするのは、40年以上前のことなので

記憶違いや事実誤認満載になる恐れがあります。

予めどうぞご了承下さい。

私の若い頃「11PM」と言う人気TV番組がありました。

先年亡くなられた大橋巨泉氏が大人の遊びを紹介していたのを

懐かしく思い出す方もいらっしゃるでしょう。

その大橋氏がある時「ピーターの法則」なるものを

番組内で紹介していました。

何故か大いに興味を惹かれ紹介された本を買い夢中で読みました。

その内容は私の勝手な解釈では以下のようなものでした。

[人は昇進していくとどこかで必ず「無能レベル」に至る。

だからその直前で生きていくのが幸せなのだ]

その本の中で唯一鮮明に記憶しているエピソードがあります。

こんな話でした。

「ある自動車修理工場にとても優秀な修理工が居ました。

社長はその腕を見込んで工場長に抜擢しました。

ところがこの修理工、工場長室に落ち着いていられず

すぐ現場へ降りていって油まみれで働きだすのです。

これでは会社の経営は成り立ちません。

ほどなく彼はまた現場へ戻されました。」

昔から日本には「分をわきまえる」と言う言葉がありますが

本来「ピーターの法則」的なことを言っていたのかもしれません。

能力の丁度釣り合ったところで生きるのは肉体でも同じ事だと思います。

操体の創始者、橋本敬三先生が

「頑張るな。身体は赤点取らなきゃそれでいい。」

と言っていたのもその辺の事情を伝えようとされていたのかもしれません。

どうぞ皆様には楽しく気持ちの良い毎日をお過ごしくださるよう願っております。