プロの責任

2月3日に「第10回茨城県鍼灸マッサージまつり」が行なわれました。
非常に価値の高い情報と施術を無料で提供する行事ですが認知度が低く、
参加する方が少ないのが悩みの種でした。
今回もあまり参加者数が伸びなかったと言うのが正直なところでしたが
午前中の埼玉医科大学の山口智先生の講演は素晴らしいものでした。
以前、当コラムでも書きましたが検査技術の進歩で
鍼灸マッサージの医学的効果を証明出来る様になってきたのです。
山口先生は鍼灸施術の脳に及ぼす影響に注目しています。
「難治性の腰痛」は実は腰が悪いのでは無く
『脳の機能異常』だという事が知られて来ました。   
山口先生は腰痛だけでは無く他の疾患でも「脳がイカレテいる」のが
原因だとMRI検査等により確認し更に鍼刺激がその改善効果に
顕著なことを実証したのです。
一例として薬の効かない難治性の偏頭痛に対して針治療を行い
「脳機能を改善」することで偏頭痛の起こらない体に出来ることを
話されました。
鍼灸マッサージ施術は「エビデンスがない」「非科学的だ」などと
散々に言われて来ましたが時代がその重要性を明らかにし始めたのです。
講演終了後、一般の方からご自分の病気について述べた後
「私の様な症状の者が鍼治療を受ける施設はどこで分かりますか」
との質問がありました。
それに対して山口先生は
「私の講演を聞いている茨城県鍼灸マッサージ師会の先生方でしたら
大丈夫です。安心して掛かってください」
と言われました。
面映ゆい気持ちでしたが重責も感じました。
初めて掛かる鍼師の施術によって鍼そのもののイメージが
決まってしまいかねません。
評価が悪ければ鍼嫌いの人を増やしてしまうかもしれないのです。
改めてプロとしての責任と闘志を覚えた瞬間でした。
講演後の鍼の無料体験が盛況だったのは言うまでもありません。

茨城県ひたちなか市のマッサージ・鍼灸治療 奈良操体療院
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膝や関節の痛み、顎関節症・ムチウチ症・弾発指(バネ指)・腰痛
神経痛・リウマチ・頚腕症候群・五十肩・頚椎捻挫後遺症・運動器疾患
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諦めずにぜひ一度、ご相談下さい。

「時代の変わり目を生きる」

平成最後の年が明けました。
正に歴史の転換点に私たちは生きています。
上皇と天皇が共にいらっしゃるのは明治維新後の
日本人が初めて経験する世の中です。
明治維新や終戦後ほど激変ではありませんが
ここ数年で日本は劇的に変化したと思います。
皇室のこの姿は正にその象徴のような気がします。
今上天皇の平成30年のお誕生日のお言葉は
日本中を感動させたと思います。
陛下は戦没者慰霊や被災地ご訪問で国民に愛と立ち上がる
気力を与えて来られました。
私の中では「愛を実践された天皇」として記憶されると思います。
これもまた次の時代を切り拓くキーワードが「愛」である事を
象徴していると考えています。
過去に吹き荒れた「血も涙もない」グローバルスタンダード、
リストラ、合理化、生産性向上等々の「焼け野原」は
次の時代には愛の花咲く微笑みの世界に成ると信じています。
どうぞこの新しい年がそのスタートの年となりますように、
皆様に沢山の幸福があります様にお祈り申し上げます。

「般若身経」について

12月雑記

「般若身経」・・・決して書き間違いではありません。

操体法の重要な教えのエッセンスです。

ご存知の方もいらっしゃるでしょう。

身体の動き(八方向)のバランスを自分で回復出来るとても便利で有難い方法です。

「般若心経」は仏教の深い教えのエッセンスだと言われていますが、

「般若身経」も身体の構造の不思議を教えてくれます。

健康法としても超一流ですが、治療法としてもずば抜けた効果を現わしてくれます。

いちいちエピソードは書きませんが、

特にスポーツ障害に効果を発揮する様に思います。

それだけスポーツを行うには不断のコンディション作りが

欠かせないという事でしょう。

是非スポーツを行う行なわないに関わらず「般若身経」で

快適生活を実現して頂きたいと願っております。

 

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「すみわけ理論」

11月雑記

「すみわけ理論」についてご存知でしょうか。

私は全く分かりませんでしたがずっと気になっていました。

ダーウィンの進化論(「競争」の勝者が生き残り進化して来た)に対する

アンチテーゼと理解していたからです。

強い者が勝ち進んでいくというのは現代社会の常識になっているようですが

本当にそうでしょうか?「棲み分け」を提唱した今西錦司博士は

種はそれぞれの環境に適応して変化し棲み分けている、

進化するときはその種全体が一気に進化すると説いたと聞きました。

ただ一つのものが優れており、その他は淘汰され消えていくというのは

違うと私は理解しました。

それぞれが所を得て全体として栄えて行くのがあるべき姿と思っているので

大いに共感したわけです。

金子みすゞも言っているじゃありませんか「みんな違ってみんな良い」って。

それぞれ自分のフィールドで幸せの花を咲かせれば良いんです。

「すみわけ理論」でもう一つ気になったのは、「仲間外れ」になると

その個体(およびグループ)は生き残りの為変化していくという事です。

森から追い出された「サル」は平原で生きやすいように立ち上がり、

道具が使いやすい手になったと聞きました。ホモサピエンスの出現です。

私は、親会社から突然取引停止された下請け企業を連想しました。

親会社から切り捨てられ、苦しみ抜いてブレイクスルーした企業は

独り立ちし世界に通用する会社に生まれ変わったのです。

(残念ながらそうなれなかった会社も多々ありましたが)

これから「ホモサピエンス」に進化する企業が続々出てくるでしょう。

そしてある臨界点で世界全体があるべき「棲み分け」の世に成るのを

夢見ているのです。

勝ち組も負け組も無い「みんな違ってみんな良い」世界に成る事を。

 

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「お灸のチカラ」

10月雑記

2018年9月23日19:30からNHK 総合TVで「東洋医学ホントのチカラ」が

放送されました。ご覧になった方もいらっしゃるでしょう。

いかにもNHKらしい真摯な番組作りで好感が持てましたが、その中で

「モクサアフリカ」(Moxafricaはイギリスで2008年に設立されたチャリティ団体)

の活動が紹介されていました。

代表のマーリン・ヤングさん(鍼灸師)はウガンダで結核やエイズ患者に

日本の艾による施灸を普及し病を回復させています。

(因みにMoxaは艾のことです)

以前からその活動の素晴らしさに注目していましたが、

TVで広くその存在が知られるようになったのは真に喜ばしいことです。

その献身的な姿に頭が下がるのは勿論ですが、

お灸の効果にもぜひ注目していただきたい。

日本でも結核治療にチカラを発揮して来たことを忘れてはいけないでしょう。

お灸は遣唐使によってもたらされて以来日本人のセルフメディケーションの

大役を担って来たのです。

それが今アフリカの大地に根付こうとしています。

壮大なロマンも感じますが、ともあれ今一度

「お灸のチカラ」味わってみるのもいいのではないでしょうか。

 

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「人生で何より大切な事」

9月雑記

人間として生まれてきて一番大切な事は「気が有るかどうか」です。

「気」は「金(かね)」に似ている、と当コラムで何度も述べました。

「金が無いのは首が無いのと同じだ」と言う言葉も紹介しました。

「気」は命そのものであり、気のある所に金もあつまります。

つまり人生の根源に「気」が有ると言って良いでしょう。

気も金も流れる性質があります。その意味で似ているのです。

生命を強くしたければ気を強くすれば良い。

「気を強くする」とは「強気で」とか「勝気」とは全く違いますので、念の為。

身体の不調だけではなく、「運」の不調(ついてない)にも気の量と質が

深く関わっています。

昔、「同情するなら金をくれ!」と言うTVドラマの名台詞が

ありましたが本当ならば「同情するなら『気』をくれ!」というべきでしょう。

それほど気は大切です。

しかし貰った金が身に付かないようにもらった気もたちまち消えてしまいます。

金がそうである様に、気も自分で稼いで自分で蓄え、

自分で運用しなければ何時までも「金をくれ」「気をくれ」と言う人生に

甘んじなければならないでしょう。

「恒産無ければ恒心無し」と言います。

気のバックボーンが無ければ人生も辛いものになるのではないでしょうか。

以前にも書きましたが再三気功をお勧めする所以です。

 

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「経験したことのない」事態

8月雑記

このところの自然災害の頻発とその途轍もなさに驚き、

不安を感じている方も多いでしょう。私も吃驚しっぱなしです。

何が起きているのか理解が追いつきません。

気象庁も「過去に経験したことがない事態」が起きるので

「自分で自分の命を守る行動」をしてくれと今まで聞いたことのない

警報を出し始めました。

以前、当コラムで今70年毎の時代の変わり目にあると書きましたが、

どうやら我々はその真っ只中にいるようです。

気象のみに止まらずあらゆる分野で「見たことも聞いたことも無い」

事が発生しているのを感じ無いでしょうか?

閑話休題。先日埼玉県在住の友人Y君から手紙が届きました。

江戸時代の高僧白隠禅師の健康法を実践しているとの興味深い内容でした。

私も白隠について調べたり、永青文庫に書画展を見に行ったりしていたので

懐かしく関係の事柄を思い出していました。

その時電撃のように一つの言葉が降りて来ました。

「苦しい時ほど肛門締めろ!」・・・白隠は在世中から人気があり、

逸話の多い人でした。

江戸時代の話です。

ある浜に沢山の水死体が打ち上げられました。

その中にまだ息のある僧がいました。

介抱して話を聞くと「自分は白隠様の弟子ですが、

乗った船が嵐にあって沈みかけた時『いつも肛門をしめておけ』

と言う師の教えを守っておりました。

「こうやって助かったのもそのお陰でしょう」

と言ったので皆感心しました。

・・・このエピソードの示唆する所は軽くは無いと思います。

ひょっとしたら我々は嵐に翻弄される船に乗り合わせて

いるのではないでしょうか。

変革期の波に飲まれようとしている今こそ

「肛門締める」必要があるのかも知れません。

因みに白隠禅師は富士山が噴火して他の僧が右往左往している時、

泰然自若として座禅を続けたと言われています。

私は白隠の教えが「経験が役に立たない時代」の道標の

一つになるのではないかと思っているのです

 

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漫画で知る東洋医

鍼灸マッサージの治療を受けたことのない方にそのイメージを聞くと

「怖い」「痛そう」又は「熱そう」「(治療院の)中で何が行われているか謎だ」

「不気味」などと言うものもあります。

人間誰しも知らない物には警戒心が働くものです。

かと言ってガラス張りの丸見え治療院もあり得ないことで考え込んでいたところ、

格好のものが現れました。

講談社モーニングKC「素直なカラダ」東野柚子著・・です。

主人公栗原かのこ(地方タウン誌の編集者)が地元鍼灸院

「輪福玖堂(わふくどう)」の鍼灸師曲直瀬巴(まなせともえ)と出会い

自分の健康を取り戻すと共に身近な人達の健康と人生も明るくしていく

ストーリーです。

作者の東野柚子氏は鍼灸師とのことで、

鍼灸院での施術の様子や東洋医学の考え方などが楽しみながら

よくわかるように描かれていて感心しました

。一番見事だと思ったのは施術によって穏やかな心、

平穏な日常を取り戻して行く描写で東洋医学の特質を示しており秀逸です。

治療家からするとよくぞ漫画にしてくれましたと言いたい所です。

更に言えばこのイメージは漫画だからこそ伝わるのではないでしょうか。

東洋医学について「得体の知れなさを感じている」「何だか不気味だ」

等々敷居が高い思いを抱いていらっしゃる方には願ってもない

道しるべになると確信しております。

もちろん既に東洋療法ファンの方にもぜひご一読頂きたい一冊です。

面白いですよ。

 

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「孤立」するという事

6月雑記。

先日、NHK特集「人類誕生」第2集を見て感銘を受けました。

最新の研究でネアンデルタール人の滅亡の原因が分かったというのです。

以前は「彼らは知能が低かった」「言語を持たなかった」

「ホモサピエンスとの戦いに敗れた」等々その原因が言われていました。

しかし実際には、体力に恵まれ、頭脳も大きく、装飾品を身に付ける

等のセンスもあり、ホモサピエンスと戦ったという証拠も無いようです。

それではなぜ滅んだのか?その真因は「孤立」だと言うのです。

彼らは数名の家族単位で生活しており、大きな集落やネアンデルタール

人全体の交流も無かったと言います。

そしていつの間にかその数が減少し絶滅したと考えられているようです。

ホモサピエンスはネアンデルタール人に比べると体力には恵まれませんでしたが、

大きな集団で生活し、更に集団同士の交流から石器の技術革新等もあったと

言います。つまりホモサピエンスは「助け合って」生き延びて来たのです。

一つ思い出すことがあります。これもTVで知った事ですが、

松戸市の常盤台団地で孤独死(多くは離婚やリストラ等で孤立した50代の

男性という)が頻発した時、70代の入居者が立ち上がり孤立入居者を

交流サロンや行事に誘ったり相談に乗ったりして孤独死を激減させたと

報じられていました。

これにも私は感動しました。人間にはお互いへの愛が必要です。

人類存亡の危機など喧伝されることも有りますが私は希望を持っています。

ホモサピエンスはお互い助け合う事を忘れない限り絶滅しないと言う

確信を持ったからです。

 

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